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ヴォイストレーナーの小関です。

 さて、今回は先週に引き続きCredoの最後、二重フーガの部分です。
Et vitam~とamenの二つのテーマが交差しながら何度も歌われますが、それぞれを意識すること。そのためにテーマを取り出して練習しました。

 アーメンとはヘブライ語で、「そのとおりです、本当です、そうありますように」という意味です。現在も一般的に祈りの最後や賛美歌、聖歌の最後に唱えたり、歌われたりしています。Credoを通して唱えられたすべての事柄に対して最後に「そのとおりです」と締めくくるわけです。ということは、ここで歌っている「Et vitam~ 来世の生命を待ち望む」に対してだけamenと言っているのではなく、Credo全体に対応しているということがわかります。ゆえに、重要なテーマの一つに位置付けられた、つまり二つとも主たるメロディーとしての役割を担っていると考えてよいでしょう。a- の母音で伸ばしながら8分音符の上下に動きに従ってクレシェンド、デクレシェンドを忘れずに。誇張する必要はありませんが、メロディーだということをもう一度感じてください。

 次に Et vitam~ ですが、この旋律はamenとは違い、同音の連続から始まります。そして、ことばのアクセントを生かしたリズムで歌われるため、amenのメロディーと重なっているにも関わらず際だって聞こえてきます。口を動かして明瞭に発音することを心がけましょう。

 この二つのテーマをよく見ていると、Et vitam~ が船で、amenが波のように思えます。ガリラヤ湖の波間を進む一艘の漁船(帆掛け船です、エンジンはありません)です。船がスーっと進む(Et vitam venturi saeculi)と波(amen)にぶつかって上下に激しく動き(venturi)、また進む(saeculi. Amen)さまが見えてきませんか。
 イエスが漁師を弟子にしたこと、弟子たちが湖で嵐に出会ったときイエスがその嵐を鎮めたこと、弟子たちが湖上で風のために船をうまく漕ぐことが出来ず悩んでいるときにイエスが湖上を歩いていって救ったことが聖書に記されていますが、モーツァルトがそのことを意識して表現したのなら興味深いですね。

ここは、ソプラノの266小節(波を受けて上下するさま)はアルトの265小節(amenの波)を受けて歌うよう、連続性を意識したいです。同様に他のパートにもありますので、楽譜を確認しましょう。

 Credo最後の部分は、全パートamenに集結し終わりを迎えます。327小節から2分2拍子1拍休符、2拍目のa-は、ウラ拍ですがアクセントはa-にあります。けっして-menが強く歌われることはありませんので注意しましょう。最後の335小節の4分休符ですが、勢い余ってaと飛び出てしまいがちです。直前のmenのnは舌前方を前歯の裏側に当てて受け止める、次の4分休符は、aを言ったら唇を閉じてmの準備に使うとタイミングが合わせやすいです。くれぐれもアッ メーンではなく、ア メーンであることを忘れずに。
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